田中 詩織
IP Produce Unit-2 コンテンツプロデューサー
VOICE No.05
Chiharu Nagai
IP Produce Unit-2 ユニットマネージャー
学生の頃に旅行雑誌の編集部員として働き始めたのが私のキャリアの出発点です。私自身が旅行好きだったこともありさまざまな特集記事に携わらせてもらい、気づけば卒業までの間契約社員として働かせてもらっていました。その後就職活動のタイミングで、同じ「届ける」という切り口でWeb業界にも挑戦したいという思いから、大手ニュースメディアの一員として当時日本で最も見られるWeb媒体において「世間はどういう事に興味を持つのか」や「どうしたらより多くの人に届けられるのか」ということをひたすら突き詰める3年を過ごしました。
メディアの仕事自体は大好きでとても充実した日々を過ごせていたのですが、ある時プライベートでとても悲しいことが起き、その時にテレビドラマに救われたのが転機でした。業務の特性上お金を稼いだこともなく、見積もりすら書いたことがなかった私がエンタメのお仕事に強い興味を抱くようになり、当時CHOCOLATEに入社したばかりの友人がいたこともあり、流れるように面接を受けて2019年5月に転職してきました。
当時のCHOCOLATEはYouTube事業に力を入れていたこともあり、最初の仕事はYouTubeチャンネルのプロデューサーでした。数字がすべてのYouTubeにおいて、視聴者の流入元はどこなのか? どうしたらもっと視聴者を増やせるのか? といったことを試行錯誤を繰り返す中で改善していくお仕事です。
その後、立ち上げ当初のキャラクター事業を担当することになり、BLUE HAMHAMの初代担当として「どうしたらこのキャラクターのグッズを店頭に置いてもらえるのか」という最も初歩的なところから、私自身何もわからない中でクリエイターと二人三脚で開拓していきました。
そうなんです。当時のCHOCOLATEのキャラクター事業は本当に黎明期だったので、チーム内の誰もが何もわからない状態から走り始めました。ぬいぐるみを制作してくれる会社に直接問い合わせをしたり、上代下代の概念から勉強をはじめたり、とにかくあらゆる試行錯誤を繰り返していました。今思えばBLUE HAMHAMというキャラクターの世界観をクリエイターと一緒に作り上げ、そこで決めたルールに沿ってビジネスへと転換していくという一連のフローを体験できたのは貴重な機会だったと思います。
竹林亮監督の『14歳の栞』という映画の宣伝に携わったのを機に、今では自社や他社との協業を通じて映画をはじめとした新規IPをプロデュースしたり、他社IPのプロモーションをプロデュースしたりする部署のマネージャーを務めています。
正直変わったことは本当にたくさんあると思います。ただ、「どうやったら届けられるか、伝わるか」について常に考えているというのは変わりません。前職を通じて培ってきた「伝えたい」というスタンスは今も礎になっていると感じますね。
2つあります。1つはみんなの視点を入れ込むための対話を絶やさないということ。「みんなどう思う?」ではなく「私はこう思うけどみんなはどう思う?」という問いかけにすると議論がスムーズに進むんですよ。チームで動くプロジェクトでは必ず全員の意見を聞いた上で進めるというのがCHOCOLATE流のやり方なので、プロデューサーである私が常に火付け役になって対話を促すように心がけています。
もう1つは優しさです。プロジェクトの関係者に「どうしてもこうしたい」という強い想いがある時に、それが自分の考えと異なったとしても最大限尊重するようにしています。譲れない部分と歩み寄ることのバランスが大切なのではないかと思っています。
業務を通じて達成したい「これ!」というものは正直なくて、とにかくたのしみになるコンテンツをたのしくプロデュースし続けたいです。一個人としては、宣伝に強いプロデューサーになりたいという思いはありますね。
自分1人の時間をたのしめる方、でしょうか。1人の時間って自分の思うがままにインプットすることができる時間だからこそ、それに慣れている方は自分の言葉を持っていることが多いイメージですし、結果的にそれがプロデュース業務においては推進力になっていると感じます。